オーストラリア大陸完全縦断 1.3万km 第一章
序章
第一章
Day1 目標:キャンベラ(700km 11時間)
最南端に近い街だったため、シンガポールとの気温差もあり、とてつもなく寒い思いをしながら、レンタカーショップに電話し、迎えが来るのを待った。
日産アルメーラ(or同等車)と予約していたので、現代アクセント(MT)が出てきた。
いざ、最南端へ出発と走り出したが、
クラッチが入りにくく、また私はMTに全く慣れておらずとてつもなく悪戦苦闘した。
挙句の果てに、バックギアの入れ方が分からず、現地の人に助けられた。
更に、この車はちょいちょい欠陥があり、例えば100km/hほどで走っている時にワイパーを動かすと、なんと空気抵抗を考慮しておらず、毎回Aピラーに接触し、カンカンと音を出す仕様になっていた。
車の詳細は下記↓
500mlの水24本やパン、ガーキン、リンゴなど日持ちする食料をスーパーで大量に購入
Youtubeに動画をあげようと、動画をちょくちょく撮っていたが、説明口調になって不自然となり、更に面倒になって動画撮影は諦める。
やっとの思いで、最南端のポイントが存在するWilsons Promontory National Parkに入る。すると直ぐに、大きな鳥やカンガルーが出現した。
そして車で行ける最南端へ到着(徒歩で行ける大陸の最南端はここから15km)
車で行ける最南端部はロッジが建てられていたいたりとここまでの大自然を壊す建物があったが、それでも大自然を満喫できた。
しかしMTに悪戦苦闘し、今思えばカンガルーなんかにはしゃいだため、キャンベラまで行くことは不可能となった。香港シンガポールとお風呂に入っていないので、ホテルに泊まらないといけないが、安いホテルがここからキャンベラの間に見つからず、メルボルンに引き返す事に…
この日は500km走ったが、メルボルンに戻ったため300kmしか稼げなかった。
ホテルの入り口を頑張って探し、就寝
Day2 目標:シドニー(1000km 10時間)
ちゃんと朝から出発し、高速を意気揚々と走っていると
時速10数キロオーバーで罰金269ドル、日本に帰ってからクレカで支払い。
キャンベラは、商店街とショッピングモールくらいしか無かった
テイクアウト用の魚型の容器に入った醤油を貰う
首都高の様な地下の高速を通ってシドニーに到着、2時間ほど散策
シドニーから1時間ほど私が運転して1000kmを達成
友はブランケットで既に就寝しており、私は持ってきた寝袋で就寝
友は相当寒かったらしいが、私が運転席にいたため暖房をかけられず…
Day3 目標:力尽きるまで(1100km 10時間)
直角のカーブがあったが、全く曲がり切れず反対車線へ、対向車がいたら事故っていた。
路面を見ると、いくつものタイヤ痕で真っ黒になっていた。
更に、日差しが強いのでサイドウィンドの所に洋服をかけていたが、友が運転中に、その洋服の隙間からの日差しをしっかり遮ろうとして手を伸ばし、
コースアウトするも無事
バンパーの点々は、虫の死骸
嫌な事は続き、
羊を跳ね、フロントバンパーとリアバンパー、ヘッドライト、助手席ドアを損傷(走行に支障は無い)
更にカンガルーも跳ねる
息があったのでどうしたものかと考えていると、後続のトラックドライバーが降りてきてカンガルーの尻尾をもって砲丸投げのように投げ飛ばした。
オーストラリアでは道端で止まっていると後続車が必ず止まってくれるので心強い。
その後、カンガルーの死体が200mおきくらいに落ちているデスゾーンへ突入、幾度とフルブレーキをかける事になる。道の端に群がっているのに、車が来ると道に侵入し、挙句の果てに道路上を併走しだす。1日目にカンガルーとはしゃいでいた事がアホらしくなる。
そして、コンビニ(24h営業ではない)に車を止め就寝
今度はブランケットと寝袋を交換、お互い快適に就寝
間違えたことすら殆ど気づかなかったが、青〇の2か所で、間違えたことで1時間ロス
しかし、1400kmと上出来
Day4 目標:アサートン(1100km 11時間)
朝起きると、がたいの良いコンビニの店主が「何しているんだ?」とやって来た。
怒られるかなと思いつつ、縦断していて車で寝ていたと言うと、
店からコーヒーとティラミスを持ってきてくれた。
スーパーで食料を買い、友は併設の中華料理店でランチボックスを購入
スパイシーが効いていて、温かくて美味しかった。
ひたすら代わり映えしない景色
ロードトレイン(長いトラック)や、長い貨物列車にも飽きてくる。
急に馬のいる牧場があちこちに出現したので寄ってみた。
人がいたので「いくらで乗馬できますか?」と聞くと、2時間待ってくれたらただで乗せてくれるとのこと。
しかし先を急ぐことに、せっかくの交流だったのに、今思うと後悔…
海沿いのタウンズビルという町に出てからが、非常に長く感じた。
夜になり少し内陸に入って走っていると警察に止められたが、アルコールチェックだけされて開放された。
少し内陸に入って走っていると、黒人の子供が数人飛び出してきてひきかけた。
ようやくアサートンのロッジに着いたが、「何しているんだ」とアメリカなら拳銃を向けられていただろう勢いで人が出てきた。
ロッジでは無くただの民家だったらしく、ロッジを探していると言うと、親切に教えてくれ、なんとか着いた。
いざシャワーへ(オーストラリアは気候も良く、車しか運転してなければ3日に1回で十分である。靴下は替えた方がいいが)
後に入った友は水のシャワーに
何はともあれ、これでロスを全て取り戻した
Day5 目標:アーチャーリバー(600km 7時間)
アサートンやケアンズから250kmくらい北に行くとレイクランドという、キャンプ場とガソリンスタンドと農場だけの町に着く。更に100kmほど行くと、未舗装路となる。
エアコンを車内循環にしても土埃が車内に積もり、振動や突き上げはひどいし、速度は出せないし、轍にハンドルを取られるし
そして牛は出てくるし
巨大な蟻塚も出てくるし(奥に見えるのも全て蟻塚)
アーチャーリバーの40km手前の町、コーエンに着いた頃には、この先の不安しか残っていなかった。
これ以上先は最北端まで400km、町が無いので、ここで折り返すか相談しつつ、とりあえずコーエンエアポートに行ってみた
写真を撮っていると、空港から人が車でやって来た。
そして縦断をしている最中だと言うと、これ以上先はセダンじゃ到底無理で、3日に1回くらいしか車が通らないから、レスキュー用に無線が必用だと言われた。
確かにレイクランドから先、SUVすら見たことが無く、ランクル、ランドローバー、Jeep、ピックアップトラックしか見ていない。
そして、どこに泊まるのかと聞かれて車だと言うと、空港内の小屋を使っていいと言ってくれた。
更にシャワーも貸してくれ、出国後初の2日連続シャワーとなった。
シャワーのある小屋は、戦時中、日本軍の攻撃による傷病者の手当に使われていたそうだ。よくここまで来たな。
そして夕食もご馳走してくれた。
何も無い町だけど、時間がゆっくりと流れ、家族団欒で本当に楽しそうだった。
幸せについて考えさせられた。
そして夜の滑走路も見せてくれた。
ここで断念する事になったが、いい終わり方だった。
とはいえケアンズまで戻らないといけないが
Day6 目標:クックタウン(400km 5時間)
身体について心配性な友は小屋のアスベストを気にして、車で寝たため寒さで起床
朝起きると、ラーメンをごちそうしてくれた
更にお昼のお弁当と、庭の酸っぱいマンゴーまで持たせてくれた。
せっかくなのでクックタウンによってから、ケアンズに向かう事にした。
ただ、クックタウンは、名前に惹かれただけで何があるかも知らない。
数年で今回の苦労が水の泡になりそうなほど、舗装路をどんどん整備していた。
先の不安がなくなり、気楽なドライブを満喫した
クックタウンに到着し、丘に登る
今まで車から殆ど出ない生活をしていたためか、とてつもなく体力が落ちていた
アボリジニに「ワンダラーヌードル」と声をかけられる。
完全に、1ドルかラーメンか何かを要求されていると思ったが、「How are you?」という意味らしい。そして「アイニーダ(=I’m fine)と返すんだ」と教わった。
クックタウンで車中泊
Day7 目標:ケアンズ(300km 4時間)
ケアンズまで僅か300kmと完全に消化試合なので、クックタウンのHistory Centreや徒歩で森を抜けた先にあるビーチを散策
砂の塊が大量に
ケアンズへ車を走らせていると、NHKを見ているかのような広大な森
Bob's Lookout
空港で泊めてくれた家のおじいちゃんと、歌ったTake me home, Country Roadsを流しながら、ケアンズへ突入
ケアンズの公園はシャワーも、プールも、もちろんバーベキューコンロも無料
のど飴でごまかしていたが、咳に加え、声があまり出なくなり、病院へ行くことにした。香港~メルボルンでの友の症状と酷似しており、濃厚接触によりコロナに感染したと思われる。
病院で貰った薬で翌日にはほぼ完全に回復した。
ケアンズはちゃんとした街なので宿泊施設も十分にあるが、節約のため車中泊
Day8 観光
ミコマスケイに船で行くことに
船内ではビュッフェ、久ぶりにまともな外食をした
島の8割くらいは鳥の保護区で侵入禁止
寒いので別料金のウェットスーツを借りて泳いだ
Airbnbで宿泊
Day9 帰還
ナイトマーケットでお土産を購入し、空港へ
第一章:走行距離5511km
費用30万円/人(国内での交通費は除く)
国際免許 0.2万円
VISA 0.2万円
飛行機 8.5万円
レンタカー 5万円
宿泊、食事、通信費、ガソリンなど 10万円
罰金 3万円
免責 3万円
第二章