誇大広告の日産、どこが誇大なのか？
自動ブレーキ標準装備
①「2015年、主要車種自動ブレーキ標準装備」
スポーツカーに自動ブレーキは不要だが、マーチなど大衆車でも自動ブレーキがオプションですら装備できない(2020年)。
②「日産は～誰よりも早く自動運転を、その第一歩自動ブレーキ標準装備へ」
自動運転の第一歩が自動ブレーキ標準装備なら、2015年にボルボが全車種全グレードに標準装備を済ましており、「標準装備へ」と言ってから5年が経過した2020年になっても大衆車ですら自動ブレーキが無い車種のある日産が、誰よりも早く自動運転を実現するのは厳しいだろう。
発明＆電気自動車
①「e-power」
・エンジン
低回転(1600rpm程度)：エネルギ変換効率が高い(=燃費が良い)
高回転：燃費は落ちるが出力が高い(=同じ時間で多くの力を出す)
・モータ
エネルギ変換効率は、ほぼ回転数に左右されない
高回転(高速域)はバッテリやインバータなどの技術的課題により苦手
・ガソリン車(GV)
加速時はパワーが必要なため、エンジン回転数が高回転になり燃費が悪化
・電気自動車(EV)
高速もしっかり走れる電気自動車は、高度なバッテリやインバータを搭載しなくてはならず、高額になるうえ、年間2万km程度走行する人しかエコにならないほど製造と廃棄時にCO2を排出する
・HV
加速はモータが、高速走行はエンジンが担当し、GVとEVのデメリットをカバーすることで、製造と廃棄時に排出するCO2も考慮した環境に優しい車
・トヨタやホンダなどのHV
エンジンに余力がある時に、その力を走行だけでなく発電にも使うことで、バッテリの充電を行い、モータの出番を増やしている
・シリーズ式HV（e-powerはこれに該当）
エンジン(発電機)でバッテリに充電し、その貯めた電気で、モータを動かし走行するため、エンジン回転数を常に低回転かつ一定にできる。
しかしe-powerはバッテリやインバータ性能が不十分なため、高速走行を続けるとエンジン(発電機)を高回転で回して電力を補う必要があり、一般的なHVに劣る。カタログ燃費では、燃費を上げるためにエアコンを非搭載にしたグレードを除いて、アクアに劣っている。実燃費では、アクアとフィット、スイフトのHV、デミオのディーゼルより10km/lも劣っている*1。ベストカー(雑誌)によるアクアとの比較でも劣っている。
・レンジエクステンダーEV
基本的にEVではあるが、バッテリが尽きた時の保険としてエンジン(発電機)を搭載している。給電スポットが少ない地域や、使用目的が街乗りメインで大きなバッテリ容量が要求されないEVには、非常用発電機があると便利である。
②「昨日までなかった物～それを人は発明と呼ぶんだ～発明ノートe-power」
エンジンに発電機の役割を持たせている車：先述の通り以前から多数存在
シリーズ式HV：日産の5年前にフィスカーオートモーティブが販売(しかも外部充電可能)
レンジエクステンダーEV：日産より前にBMWが販売
ワンペダル(eペダルはこれに該当)：日産より前にBMWが販売
③「電気自動車の全く新しい形」
e-powerは先述の通り、EVでもなければ、新しくもない。
HVとしても見ても、先述の通り性能ではかなり劣っており、廉価版としか言えない。例えば、世界初のHVが外部充電が可能ないわゆるPHVだったとして、その後に販売された外部充電ができないHVを新しいと言わないのと同じである。
自動運転
①「帰り道なんて気にせず～日産の自動運転技術、どんなに遊び疲れても、車が運転をサポート」
半自動運転装備のある他社では、車線変更時に変更する車線の車と衝突しないか検知するシステム(BLIS)があるが日産セレナには無く、日産の前方検知は単眼カメラのみなで夜間や逆光など外乱に弱い。実際、お客さんに半自動運転を雨の日の夜に試乗車で試させたところ、公道で他車に追突している。また日経Automotiveが行った半自動運転テストでは、90点：ベンツEクラス、86点：ボルボV90、81点：スバルレヴォーグ、～、49点：日産エクストレイルと性能の低さが示されている*2。
疲れた状態での運転は、道路交通法第66条過労運転等の禁止に該当し、一発免停かつ3年以下の懲役または50万円以下の罰金と、飲酒運転と同じ罰則が科せられる重罪である。
※ 「ギジュツ」と言っているのが、偽術や欺術だとしたら誇大では無い
P.S.他社より劣ったり後塵をきしたりしている装備では無い、日産が本当に誇るべき技術
・実用性も十分ある4シータークーペにも関わらずスーパーカーのGT-R
・2台前の車の走行状況も判断するミリ波レーダーを使った自動ブレーキ
・進入禁止標識検知と警告
・完全モータ駆動による乗り味
・現実的なEV
